私は前職を辞める際、4か月の休職を経て、そのまま復帰できず退職しました。
当時は、頭の中で同じことをぐるぐる考え続け、事実と感情が混ざったまま整理できず、非現実的な思考にとらわれていました。
今振り返ると、あの時ジャーナリングで思考を棚卸しし、感情と事実を分けて書き出せていれば、もっと冷静で現実的な選択ができたかもしれません。
もしあなたが
「このまま続けていいのかな…」
「辞めたいけど、決断するのが怖い」
そんな状態にいるなら、まずは紙に書き出してみてください。
ここでは、心を整理するための5つの質問をご紹介します。
すべて“書いて答えるだけ”のシンプルな質問です。
紙とペンがあれば、5分で書けるワーク形式にしているので短時間でできます。
感情と事実を“書き分ける”ジャーナリング
辞めたい理由の正体を見つけるには
まずは出来事と、そのとき頭に浮かんだ言葉を書き出します。
解釈を加えず、事実に近い形で整理することがポイントです。
質問① 今つらい具体的な場面は?
- 「最近モヤモヤした出来事は何ですか?」
- 「そのとき、頭の中にどんな言葉が浮かびましたか?」
- それは「実際に起きたこと」ですか? それとも「自分の受け取り方」ですか?
こうして書き分けることで、
感情に引っ張られず状況を見られるようになります。
これが「辞めたい理由」を明確にする第一歩です。

感情にフォーカスする
次に、その場面で感じた気持ちを書きます。
悲しみ、悔しさ、不安などを分けて書くと、感情の正体が見えてきます。(例:不安、悲しみ、悔しさ、怒りなど)
「事実」と「感情」を分けることが、冷静さを取り戻す第一歩になります。
質問② そのとき感じた感情は?
- 「その出来事のとき、どんな気持ちになりましたか?」
- 「その気持ちの強さを0〜100%で表すとどれくらいですか?」
こうして書き出すことで、感情に気づきやすくなります。
その%を考えてみることで、その感情との間に距離を取ることができます。
小さな改善案を書き出してみる
ここで“辞める”以外の選択肢があるかを確認します。
困りごとを具体化すると、改善できる部分が見えてきます。
質問③ 本当に困っていることは何?
- いま一番ストレスになっていることは何ですか?
- それは「人」「仕事量」「環境」のどれですか?
- 辞める以外にできる対処はありますか?

改善の余地があると思える場合、「やれることはやった」という安心感を持つために、辞める前にできる工夫を10個ほど書き出してみましょう。
例えば
上司に相談する
席替えを交渉する
休憩の取り方
仕事内容を見直す
コミュニケーションを最低限にする
店舗の異動を頼む…など。
自分が今どこにストレスを感じているのかを素直にとにかく書き出すと、意外な方法が見つかることもあります。
特に、相談できる人がいるかどうかは、環境改善に大きな影響を及ぼします。
一人で抱え込んでしまうと、ストレスが増え、改善策も思いつきにくくなります。
もし相談できる人がいない場合は、ジャーナリングで「自分が自分の相談相手」になる方法がおすすめです。
紙に、悩みを書いたあと「それに対するアドバイス」や「別の視点」を自分で書き加えることで、客観的な気づきが得られます。
またこの時は紙に書かなくても、AIアプリやチャットGPTに壁打ちしてもらう方法もあります。
すると、たとえやってみて上手くいかなかったとしても、「納得して次に進める」のです。
さらに、辞めたい理由をはっきりさせたら、どうすれば解決できるのかを書き出し、今の会社で改善できない場合には転職先を探すときの指針にしましょう。
辞めることを目的にするのではなく、自分が望む働き方を明確にすることが大切です。
お金の安心メモをつくる
感情だけでなく、現実的な条件を書き出します。
質問④ 辞めた場合と続けた場合の現実的な違いは?
- 今の貯金で何か月生活できますか?
- 辞めた後の収入の見通しはありますか?
- 辞めた場合と続けた場合のメリット・デメリットは何ですか?
- その不安は事実ですか?それとも想像ですか?
書き出すことで、不安が「見える形」になります。
そしてまずは、現状の貯金額を確認しましょう。
次に、これから半年でいくら貯められるか、副業や臨時収入がどれくらい見込めるかを書き出します。
ジャーナリングを使って、実際の数字と期限を具体的に整理すると、頭の中がスッキリします。
また、辞めた場合にも安心できる「生活防衛資金」は、半年分の生活費が目安です。
これが確保できれば、経済的な不安が減り、安心して行動に移しやすくなります。

生活費を割り出す簡単な方法
- 過去3か月の銀行や家計簿を見返す
- 「家賃(住宅ローン)、食費、水道光熱費、通信費、交通費、保険、最低限の娯楽費」などを合計
- 平均額 × 6か月分 = 生活防衛資金の目安
👉 たとえば、月15万円で生活しているなら「15万円 × 6か月 = 90万円」が安心の目安になります。
お金以外に考えられる不安をジャーナリングで整理する質問
そして以下の不安もジャーナリングで思いつくまま書き出してみましょう。
「事実」と「想像」を分けていくと気持ちが整理されやすく、
この気づきがとても大事になってきます。
- 人間関係
「辞めたあと、周りの人に迷惑をかけたと思っていませんか? その罪悪感は事実でしょうか、それとも想像でしょうか?」 - キャリア
「次の仕事が見つからない不安はどこから来ていますか? 自分に合う職場とは、どんな環境だと思いますか?」 - 社会的立場
「仕事を辞めたら『怠けている』と思われるのでは? と感じるとき、実際にそう言われた経験はありますか? それとも自分の想像でしょうか?」 - 生活リズム
「辞めた後の生活リズムについて、どんな心配がありますか? 逆に、自分にとって理想的な一日の流れはどんなものでしょうか?」 - 自己肯定感
「仕事を辞めることは、本当に自分の価値が下がることにつながりますか? あなたの価値は仕事以外のどんな部分にありますか?」
書き出したあとに、「私は大丈夫」「私には選択肢がある」といった
自分を安心させる言葉 も一緒に残しておきましょう。心の支えになります。
書いた内容を客観的に見たいときは、第三者の視点が役立ちます。
一人で整理が難しい場合は、AIに壁打ちして客観的な視点をもらう方法もあります。
おすすめAIアプリはこちら🙋
チャットGPTはこちらから🙋

自分の強み・スキルを棚卸しする
不安を整理したら、今度は「強み」に目を向けていきましょう。
自分でも気づいていない強みを知るには、
他の人に「私はどんな人?」と聞いてみる
のがおすすめです。
さらに「どうしてそう思う?」と掘り下げてもらうと、
自分が普段何気なくやっていることが強みや価値観だと気づけます。
また、自分の中だけでも次のようにジャーナリングしてみましょう。
質問⑤私にはどんな強みがある?
まずは次の3つから書いてみましょう。
思いついた言葉だけで大丈夫。どちらも短時間でできます。
- 「人に“なんでこんなこともできないの?”と思ってしまうことは何ですか?」
- 「今までに練習してできるようになったこと、自信を持てることは何ですか?」
- 「過去にうまくいった経験はどんなことですか? そのとき、どんな工夫をしましたか?」
余裕があれば、次の質問も書いてみましょう。
- 「今できること、これから学びたいことは何ですか?」
- 「最近、強い怒りを感じた出来事は何ですか?」
- 「それは『本当はどうあってほしかった』から怒りを感じたのでしょうか?」
👉 ”なんでこんなこともできないの?”と思うことは、あなたが“自然にできていること”=強みです。努力では身につかない資質です。
👉 今まで練習してできるようになったことがスキルです。あなたが積み上げてきた実績です。
👉「根気よく続けた」「人に相談した」「段取りを工夫した」など、自分の行動や工夫=強みです。
👉 怒りを感じるポイントには、あなたが大切にしている価値観が隠れています。
こうした棚卸しを続けていくことで、“いつでも辞められる自分” を育てられます。
さらに定期的に振り返ることで「こんなに成長したんだ」と実感でき、自己効力感(やればできる感覚)も高まります。
まずは質問①だけでも書いてみてください。
書いた瞬間から、頭の中の整理は始まります。
辞めるかどうかは、そのあとゆっくり考えて大丈夫です。

